今回は、バイト先で知り合った日本人の友達5人で「テルメ・エルディング」へ行ってきた。
テルメ・エルディングは、ミュンヘン近郊にある世界最大級の温浴施設。
プールやウォータースライダーだけでなく、数多くのサウナやリラクゼーションスペースが集まっている。
今回はプールではなく、サウナを目的に訪れた。
ミュンヘンから約1時間
ミュンヘンからは、Sバーンとバスを利用して1時間少し。
S2でAltenerding駅まで行き、そこから550番または580番のバスを利用できる。土日祝日は570番も運行している。
Altenerding駅から施設までは約800メートルなので、歩いて向かうことも可能だ。
私たちは事前予約をせず、到着してから窓口で1日券を購入した。
予約なしでも入場できたが、週末や祝日、休暇期間などは混雑による入場制限もあるため、心配な人はオンライン予約をしておいた方が安心だと思う。
現在の1日料金は、平日の「VitalTherme & Saunen」が合計70ユーロ、週末・祝日・休暇期間は77ユーロ。
料金は変更される可能性があるため、訪問前に公式サイトを確認することをおすすめする。
水着とバスローブは必須
テルメ・エルディングには、水着を着用するエリアと全裸で利用するエリアがある。
更衣室を出たあとは、まず水着着用エリアを通る。
そこで軽くサウナを楽しんでから、私たちは裸のサウナエリアへ向かった。
水着着用エリアと裸のエリアを行き来するため、水着は持っていった方がいい。
そして、実際に利用して感じたのが、バスローブもほぼ必須だということ。
サウナやプールの中では裸でも、それ以外の通路や休憩スペース、飲食エリアではバスローブかタオルを身につける。
バスローブは現地でレンタルできるため、旅行で訪れる人は無理に日本から持ってくる必要はないと思う。
ちなみに裸のエリアは16歳以上限定。
私はドイツのサウナへ行くのが初めてではなく、すでに何度か経験していたため、男女一緒の全裸サウナにも特に抵抗はなかった。
施設というよりサウナのテーマパーク
公式サイトによると、施設全体には35種類のサウナとスチームバスがある。
テーマの異なるサウナ、本格的なアウフグース、プール、リラクゼーションスペース。
一つの温浴施設というより、巨大なサウナのテーマパークだった。
私たちが訪れた日は、スペインをテーマにしたイベントも開催されていた。
朝10時ごろに入場し、施設を出たのは19時ごろ。
約9時間滞在したが、それでもすべてのサウナを回ることはできなかった。
むしろ、1日ですべて回ろうとする方が無理なのかもしれない。
各サウナにはタイムテーブルがあり、決まった時間になるとロウリュやアウフグースなどのイベントが始まる。
人気のイベントには開始前から多くの人が集まり、サウナ室が満席になることもあった。
ここからは、特に印象に残ったサウナをいくつか紹介したい。

11番|王座のあるKelten-Thron-Sauna
11番は、75℃の「Kelten-Thron-Sauna(ケルテン・トローン・サウナ)」。
北欧のバイキングを思わせる音楽とともに、ロウリュが行われた。
室内の高い場所には「王の席」のような特別な場所があり、そこに誰かが座っているだけで不思議と雰囲気が出ていた。
ただ汗をかくだけではなく、音楽や内装まで含めて一つのショーになっている。
サウナを出てすぐの場所には水の滝があり、熱くなった身体でその水を浴びる。
バイキングの世界から、一瞬で現実へ戻された。
5番|スペインのクラブと化したBanja Sauna
5番は、75℃の「Banja Sauna(バーニャ・サウナ)」。
訪問時に開催されていたスペインイベントに合わせたアウフグースが行われていた。
「Danza Kuduro」や「Despacito」といった有名な曲が流れ、サウナの中とは思えないほどの盛り上がり。
静かに汗を流す日本のサウナとはまったく違う。
全裸の大人たちが音楽に合わせて盛り上がる光景は、まるでクラブだった。
「どんな状況なんや。」
そう思いながらも、個人的にはかなり楽しかった。
4番|パンを焼くBackstube
4番は、55℃の「Backstube(バックシュトゥーベ)」。
パンが焼き上がるのをサウナの中で待つという、不思議な場所だった。
室内にはパンの香りが広がり、その香りを楽しみながら汗を流す。
そしてサウナから出ると、完成したパンを食べる。
なぜサウナでパンを焼くのか。
最後までよく分からなかったが、こういう謎の体験もテルメ・エルディングらしさなのかもしれない。
13番|ビールを飲んだKräuterkammerl
13番は、50℃の「Kräuterkammerl(クロイターカンマール)」。
ここでは、キンキンに冷えたビールをサウナの中で飲むことができた。
熱いサウナの中で飲む冷たいビール。
最高の組み合わせに思えたが、残念ながらアルコールフリーだった。
施設のルール上、仕方がない。
それでも、サウナの中でビールを飲むという体験自体が面白かった。
23番|灼熱のVeneto Sauna
最後に紹介するのは、この日一番強烈だった23番。
90℃の「Veneto Sauna(ヴェネト・サウナ)」で行われたロウリュは、これまで体験したものとは比べものにならないほど熱かった。
スタッフが送ってくる熱波は桁外れ。
その熱さに耐えきれず、途中で退出する人も多かった。
「まだ終わらんのか。」
そう思いながら、なんとか最後まで耐え抜いた。
サウナから外へ出た瞬間、やっと終わったと思った。
しかし、まだ終わりではなかった。
次に待っていたのは、氷のように冷たい水風呂。
指示に従ってその水へ入ると、足が震えるほど冷たかった。
少しでも早く出たい。
それしか考えられなかった。
熱波に耐え、冷水にも耐えた結果、熱いのも冷たいのも嫌いになった。
それでも不思議なことに、この日の中で一番記憶に残っている。
9時間いても足りなかった
朝から夕方まで、ほぼ一日をサウナ施設の中で過ごした。
普通なら途中で飽きそうなものだが、それぞれのサウナにテーマや演出があり、次は何があるのかと歩き回っているうちに時間が過ぎていた。
1日いても回りきれないほど広く、本気ですべて体験したいなら複数回訪れる必要があると思う。
日本にはサウナ好きが多い。
静かな空間で汗をかき、水風呂に入り、外気浴で整う。
それももちろん最高だ。
しかし、ドイツのサウナには日本とはまったく違う魅力がある。
音楽が流れ、パンが焼かれ、ビールが配られ、ときには全裸の大人たちがクラブのように盛り上がる。
日本でいつもおじさんの尻を横目に「整った」と言っているサウナーにこそ、強くおすすめしたい。
せっかくドイツまで来たのなら、一度くらい全裸の女性の隣で熱波を浴びながら整ってみてはいかがだろうか。
ただし、見すぎはよくない。
たまにはおじさんの尻を見て、心を落ち着かせるといいかもしれない。
